おっパブとは何か?以前こんな記事を書いた。☞
おっパブとは? なにそれおいしいの!? 調べてみました! - がけぷっち世界
おっパブに興味津々ではあったが、結局おっパブに行かないまま2年半が経った。
その間コロナ禍が起こり、札幌・すすきのの「キャバクラ」で「女性従業員の乳房を介して感染が拡大」したという報道があった(ニュース番組で聞いたので笑ってしまった)。それって「おっパブ」じゃないの?と思ったが、地域によって呼び名が違うとのこと。すすきのでは「キャバクラ」が実質おっパブ相当の遊びができるらしい。そんなこともあって、おっパブに行こうという気がなくなっていた。
この秋からスーッと感染者が減り緊急事態宣言も解除された。おっパブに行くなら今でしょ!という気持ちが盛り上がった。
ネットで調べると、現在東京では「おっパブ」と名乗る店はほとんどなく、「セクキャバ」と言うらしいことが分かった。検索に引っかかるように「おっパブ」と併記しているところは多い。この事実を知って私はしょんぼりした。「おっパブ」という言葉の響きに惹かれていたのだ。
それはまあ、調べた結果セクキャバではあるがおっぱいに力を入れていると思われるある店に目星をつけた。
11月初旬のよく晴れた昼下がり、繁華街にあるその店に向かった。初回割引の画面をスマホにセットして、店の入っている雑居ビルの前を3往復くらいした後、狭いエレベーターに乗った。エレベーターの扉が開くとすぐにテケツだ。(指名じゃなくて)フリー40分のコースで初回割引料金を払った。40分で女の子が2~3回転するという。黒ベストの男性店員が早口でサービス内容と禁止事項を述べた。
まず案内された部屋はホールではなくて待合室だった。パブに待合室があるのはふつうなのだろうか。椅子が4~5人分置いてあるが先客はいない。同じ店員に「ドリンクは何になさいますか」と聞かれ、メニューにはビール、水割り、ウーロン茶くらいしかない。ビールを頼んだ。店員が洒落たグラスに注いだビールを持ってきた。この日店員はこの人しか見なかった。
「おっパブなう」などとツイートしビールを半分飲んだころに店員が来た。緑色のマウスウォッシュが入った小さい紙コップを差し出して、うがいをするように促された。待合室の片隅に洗面台でうがいをした。コロナ以前でもうがいは義務付けられていたのだろうか?
店員が暗幕のようなカーテンをまくり上げ、私はその中に入った。お化け屋敷のように薄暗い。二人掛けのソファが特急列車のように同じ方向を向いていて、座れば頭が隠れるていどの仕切りが付いている。私は一番出入り口に近い席に案内された。座ると仕切りによって影になりますます暗くなった。「女の子がきてから40分スタートします」と言って、店員がおしぼりと、待合室に置いてきた飲みかけのビールを持ってきて壁から突き出た小さいテーブルに置いた。「お荷物はこちらにお入れください」と言って店員がソファーの下からカゴを出した。パブなのでスマホをしまう必要はないのかもしれないが、ストリップでケータイをしまうことが身についているので、スマホをバッグにしまってカゴに入れた。
店員が行ってしまって一人になったここはネットで調べたときにはこの街で最大級の大きな有名店だと思っていたが、ずっと小さいようだ。一つか二つ間を開けたブースに一人別の客がいて、女の子の声と、やたらにテンションの高い男の声が聞こえてくる。男は頻りに「ヒャハハ、ヒャハハ」と上ずった笑い声を上げている。残ったビールに手を付けようと思ったが、一口で飲み干してしまいそうで、そうしたら飲むものが無くなってしまうので飲まずにいた。
「女の子入ります」という店員の声とともに、「こんにちはー」と明るい声の女の子が隣に座った。制服のシャツが青白く光っているが顔ははっきりしない。「○○でーす。よろしくー」と言いながら名刺を差し出してきた。受け取った名刺を名前が見えるようにテーブルに置いた。「今日暑くなってきたよねー」「そうだね」と相槌を打ちながらスカートから伸びる太ももに触れた。女の子は顔を寄せて顎を上げ吐息をついた。急に女の匂いがした。私は思わず顔を逸らせてしまった。その次の瞬間、それがキスを促す仕草だったということに気付いて、私から拒絶したようになってしまってしまったと思った。女の子はそれ以上キスを促すことはなかった。
女の子の胸に触れた。シャツの下には何もつけていないのが感触で分かった。
「いやー、おっパブって初めて来たんだよね」と言うと女の子が一瞬固まったような気がした。「あっ、おっパブじゃなくてセクキャバだね」と言い直すと、「そうだよ、セクキャバだよ」と返してきた。「おっパブ」とは言われたくないようだ。会話の中で女の子の名前を呼ぼうとしてテーブルの上の名刺を確認しようとしたが、暗くて読めない。名前を呼ぶのを諦めた。
女の子の胸のボタンを外そうとしたがスマートに外せず、女の子に協力してもらって外した。すると「上に乗っていいですか?」と言うないなや女の子が跨ってきた。対面だった。鼻先におっぱいが迫った。「俺はストリップオジサンだ!おっぱいくらいなんでもないはずだ!」と自らに言い聞かせたが、少々動揺してしまったようだ。おっぱいに唇で触れた。だが、その先端を口に含むことは躊躇してしまった。戸惑いは隠せなかったようで、「すごーい、お客さんプルプルしてるよ。大丈夫?」と言われた。「あっ、いやっ、重いわけじゃないよ。いやー、普段運動しないからね、こういう時くらいプルプルって筋肉使った方が良いんだ」と、わけのわからない返事をしてしまった。もう一人の客の上ずったような笑い声が部屋に響く。なぜあんなに大きな声で笑うのだろう。俺は楽しんでいるんだ、ということを全力でアピールしているのだろうか。
「前向きに乗ってくれないかい?」と言うと、女の子は向きを変えてくれた。緊張感から解放されて息をついた。顔は見えないがどうせ暗くてよく見えないのだ。後ろから手を回す。女の子の体重を感じるのもなかなか心地いいものだ。店内には乃木坂の「泥だらけ」が流れていた。胸を揉む手の動きが曲のリズムとシンクロしてしまった。ふと、キスをせず、後ろを向かせたことを、女の子はどう思っているのだろうか、と不安になった。
店員が女の子の肩を叩いた。時間のようだった。「じゃあね。他の子が来るまでちょっと待っててね」と言って女の子は膝から降り、ボタンをとめた。いくらか目が慣れてきていて、顔立ちが分かった。丸顔のかわいい子だった。
一人になって残ったビールを飲み干した。何分経ったのか分からない。時間を測っていなかったし、タイマーも何も付いていないアナログ時計は、針に薄く蛍光塗料が塗られているものの、とっくに役に立っていない。さっきの子で30分以上経った気がする。もう一人の客の笑い声が止んで何か喋っている。しばらくして、次の女の子がやってきた。どうやら、客二人、女の子二人で、入れ違いらしい。今度は細面の子だった。やはり名刺をもらった。名前をしっかりと頭に入れてテーブルに置いた。
「セクキャバ、初めて来たんだよ」と言うと「私も入ったばかり。出勤が3回目」。白いシャツの上から胸に触ると、女の子が自分でボタンを外し胸を出す。目が慣れてきているとはいえ、やはり見て楽しむには暗すぎる。「今まで10数人お客さんに付いたんだけど、下半身を出しちゃうお客さんがいて、しまってくださいって言ったらしまってくれた」「うん」「自分の胸を出しちゃうお客さんも多くて、それって禁止なのか微妙で」「お店の人は見て見ぬふり?」「そう。胸を出すお客さんは絶対俺の乳首を舐めてって言う」「そりゃ嫌だね」「ムリって言っても、『えー、○○ちゃんの乳首舐めてあげたじゃん。だから、お返しに、ね』って」「うわあ。そもそもお返しになってねえ」などと会話が弾んんだ。が、初対面で愚痴を聞かされているわけで、つまりこの子はプロ意識が低いとも言えるのだろうが、私としてはさっきの子よりも心理的距離が近く感じるし、なにより会話が途切れないのがよい。もしかしたら、不埒なことをさせないように牽制するというテクニックなのかもしれない。
さあ膝に乗ってもらおうかと思ったら店員が女の子の方をポンと叩いて「お時間です」と言った。女の子はボタンを留めて行ってしまった。
「延長なさいますか?」と店員に聞かれた。「いや、結構です」と言うと店員は去った。暗い中、ソファの下から荷物を出し、暗幕のようなカーテンを自ら開けて待合室に出た。
1人目が長すぎたので2人目が短かったのだ。40分2~3回転となっていたが、2回転だった。待合室には誰もいなかった。テケツにも誰もいなかった。料金は前金だったので支障はない。無言でエレベーターで降りた。日の光が眩しかった。
おっパブはとにかく暗かった。肌の色つやもわからないのは辛かった。「ヌキ」が無いということではストリップと共通しているが、正反対だと言える。ストリップは基本視覚情報だけで楽しむものである。視覚情報に乏しい代わりに、触覚、肌感覚で楽しむ所なのだろう。普段ストリップに通っているので、視覚情報で楽しむことに慣れ過ぎているのだ。ストリップはなんて光に溢れているのだろうと改めて思った。
☆☆☆☆☆
小生、ついにおっパブに行ってきましたぞー!まず出てきたのは童顔小柄な○○チャン。おおっ、小生のタイプじゃあないですかぁー!ちょっとした会話をした後、制服の胸のボタンを…ジャーン!コンニチワー!わぁぉーっ♥
初めは、このような典型的な「風俗レポート」のテンションで書こうとしていたがあきらめた。
ストリップ劇場は風営法で「性風俗関連特殊営業」に規定されている。こちらは狭義のいわゆる「フーゾク」である。一方「フーゾク」に限りなく近いと感じるおっパブはの「風俗営業」に規定され「接待を伴う飲食店」に分類されている。あくまでも飲食店なのである。日本はおっぱいには寛容で、下半身となると厳しい。現に私も「おっぱい」とは書いても「下半身」とぼやかした言い方をしてしまう。
「風営法」とは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の略称である。なぜか麻雀屋やパチンコ店の話題においては、同法を「風適法」と略すことが多いようだ。