がけぷっち世界

ここはくまのおかしな世界です。

私とストリップ その①

私、2年前の5月26日に、どん底気分で行き場を無くしていたときに初めてストリップに入ったのです。ボロボロの気持ちで。
シアター上野でした。扉を開けたら天使がいました。地下なのに。(いちじくちゃんのポラ中でした。ちなみにその日は名前はわかりませんでした)。その子がまた出てくるのかどうかもよくわからず、でも待ってればまた出てくる気がして見ておりました。その間、雛形さんに手を取られその手を胸に導かれたり、今思えばはじめからいじられ体質がありました。(あそこで雛形さんが心をほぐしてくれなければ、わたくそはアウェイ感を感じて早々に帰っていたかもしれない)。そしてその子(いちじくちゃん)出てきました。

実はストリップのあまりの衝撃に、翌日か翌々日にもう一度行ったことをここに告白します。

 

わたくそくらいの歳だと若い頃に一度くらいはストリップ入ったことがあるだろうと思われがちですが、無いのです。
学生時代、7~8人の友達(?)男ばかりでどこかの温泉(群馬の山奥だったと思うけど詳しくはわすれてしもいました)に行った時のこと。そのころは、ちょっとした観光地には必ずと言っていいくらい「ヌード劇場」とかの派手な看板がありましたね。学生時代と言ってもみなさん成人。お酒も飲みました。晩の宴も終わったころ、誰かが「ストリップ行こうぜ」と言い、「行こう」「行こう」となったのですが、私は「俺はいいよ」と断ってしまいました。みんなはストリップに行って、わたくそ一人ぼってぃ(Hytory-Botty)で、へっそり(Hess-sory)静かな部屋で待っていました。
そのわたくそが、20年後ストリップにはまっているのです。不思議!
その時行った友達は、今だれもストリップに行っていません。
あの時みんなとストリップに行っていたら、私は今(生きているぅ)、はまっていなかったかもしれません。そんな感じがします。あと、わたくそは17歳といえば森高千里でした。

 

さて、上野の地下に入る前に、創作物でストリップを見たことがあったかと言うと、寅さんの映画で見たかもしれませんが記憶にございません。「カルメン故郷に帰る」(総天然色版!)は少年のころテレビで見たかもしれないけれどよく覚えていません。この前DVD借りてみましたところ、「ストリップは芸術だ!」と思い込んでる踊り子さんが故郷に錦を飾るつもりで母校の体育館で地元の皆さんを集めて「芸術」を披露してしまうというお話で、わたくそ、ちと哀しくなりました。「三丁目の夕日」にストリップが出てきたらしいですが、私は三丁目の夕日は見ていません。そしてどちらかというと四丁目の夕日の方が好きです。
みんながおっしゃるドリフのカトチャンの「ちょっとだけよ~」なのですが、母がドリフは下品だからと一切見せてくれなかったですのでなじみがありません。おともだちはみんな見ていたので学校で話が合いませんでした。そのわりには深夜に山本晋也カントクがストリップ劇場をリポートしていたのは見た記憶がございます。カントク、掘りごたつのような席に身を沈めていたので、TSミュージックだったのだと思います。マンガですと、つげ義春でみていました。
活字ですと、わたくそは安倍公房など好きで何度も読んでいるのですが(すり切れるほど読んで買い直しています)、長編だと「箱男」「燃えつきた地図」に挿話としてストリップが出てきます(悲劇的な扱いですが)。「密会」には、ストリップという文字はあったかどうかわかりませんが、ある意味壮大なストリップですね。(これも踊り子さんが読んで気持ちのいい話ではありません)。安倍公房はティーンズのころより読んでいましたが、そのころは何だかエロいとは思てたけどよくわかんなかったっす。すっすっすぅ。

しかし創作物のストップと言うと、のきなみ(軒並み)哀しいようなうらぶれたような、また古き良き昭和といいますか、ノスタルジーの対象として描いておるので、私のような、ストリップの最近しか知らず、貴重な現代の息吹に触れる場!という者には、ちと不満です。
(今回床屋は出てきませんでした)